夜間の仕事がどれほど身体に悪影響を及ぼすかといえば、まず体重の減少です。
たとえば紡績甲工場では、1人平均夜業後の減量は170匁(約637g)ですがそれを回復しないうちにすぐ夜業にかかるので、交代期間まで夜業を続けていると101匁(379g)全く回復しないと減量となるのです。
・・・このまま仕事を続けていけば、ついに骨と皮ばかりの人間になるのは必然でした。
そこで図抜けて身体の丈夫な者は夜業に耐えられますが、それでも夜業には死亡率の高い結核が密接に関わっているので安心できません。
同博士はそこでこうした仕事場でどの位身体が耐えられるかについて調査しています。
その結果、紡績と織物で女工の半分が1年と続かず、勤続1年未満の、その中の半分は6ヶ月と続いていなかったのです。
3ヶ月から6ヶ月の間に女工をやめる者が非常に多く、工場をやめた女工も郷里へ帰るわけではなく、工場付近をうろついた者が多かったといわれています。
つぎに寄宿舎にいる32万人の女工の生活について同博士が詳しく述べるところによると、徹夜業後寄宿舎で十分な休養がとれていなかった様子が裏付けられるのです。
大工場は、工場とは別に学校寄宿舎のようなものを設置しています。
その構造は、大体2階建で、部屋の大きさは10何畳から30何畳というように異なっています。
部屋は多くは薄暗いものでした。