もうひとつ日本人の立場からいえば、貿易の黒字があるのに、その黒字をもっぱらアメリカの債券を買うことに使われるのはわりきれない、という感情が一部にあります。


さきほどのべたように、日本は経済力は大きくなったが、生活の質は十分ではない。


住居など外国人からウサギ小屋といわれるほど見劣りのする住居に住んでいる。


もし海外に流出する資金があるならば、それをいくぶんかでも国内の生活の質の向上のために使ってもいいではないか・・・


という感情論が当然あります。


私は、そこに日本の貿易収支の黒字を小さくしながら、同時に日本人の生活の質を高めるという経済戦略が出てくる可能性と必然性があると思います。


今日、貿易の黒字を小さくするというのは、なにも海外からいわれるからそうするのではなく、日本人自らが日本人のためにしなければならない、という理屈がそこにあるのです。


そこで、いったいどうしたらこの貿易の黒字が適正な水準になっていくかということですが、前川リポートに基本的なことがのべられています。


この基本的な考え方はもちろん支持します。


しかし残念ながら、前川リポートには計量的な分析や計量的な目標が提示されていないと思うのです。

今日、いろいろな国の貿易の収支尻をみると、赤字を記録している国が数のうえでは多く、他方、黒字国では日本の黒字の絶対額が断然突出して大きくなっています。


こういう状況は保護主義を誘発するなど、世界貿易の正常な展開を妨げることになります。


したがって、日本の貿易の黒字は大きくても、その黒字は世界に資金として還流しているからいいではないかという議論は、私は必ずしも正当化されないと思います。


つぎに、資金として還流しているということですが、相手国(アメリカ)からみればタダでお金が入ってきているわけではありません。


これは相手国にとってはいわば借金(負債)です。


さきほどのべたように、アメリカはいまでは世界一の借金国(対外純債務国)になっています。


1987年末にその純負債残高は5325億ドルを超え、このままだと数年のうちに1兆ドルに達するでしょう。


たしかにアメリカの対外資産には直接投資の実物資産が多く、みかけほど不健全でないという指摘はあります。


しかし、負債に対する利払いや期限がきたときの元金返済が必要ですから、負債の増加にも限度があります。


アメリカが借金国になることは、アメリカのドル不安とつねに結びついているので、これが大きくなることは食い止めなければいけません。


そういう意味では、日本の経常収支の黒字は小さくしなければならないのです。

こういうことから、アメリカの貿易収支の赤字が非常に大きくなったのであり、その原因をずっと探っていくと、アメリカの低貯蓄(高消費)と財政赤字に突き当たります。


したがって、貿易の不均衡を是正するには、アメリカが財政の赤字を小さくしたり、貯蓄率を引き上げなければならないのであって、日米間の国際収支の不均衡の是正、あるいは日本の経常収支黒字削減は、日本の努力によっては期待できないという議論であります。


しかし、私は、このような日本の貿易黒字は日本人の努力に対する正当な報酬であるとする議論、資本取引の赤字で相殺されているから問題はないという議論。


あるいは、仮に問題があるにしても、その責任はアメリカにあるのだという議論のいずれについても、(それぞれになにがしかの正当性はあるとしても)完全に納得するわけにはいきません。


それらの議論は、現実の世界では通用しないものです。


それはなぜかというと、第1に、貿易の黒字が大きいということは、じつは相手国の雇用問題とも関連しているからです。


日本の貿易の黒素大きいのは、相手国からみれば自分たちの製品を買ってくれない、あるいは自分たちの製品と競合するような輸入がふえることを意味しています。


それは結局は自分たちの国の失業を大きくしているということになりますから、そういう「失業の輸出」になるような貿易の黒字はやめるべきだというのが相手国の主張なのです。


私はある程度その点は(たとえそれが多分に感情論であるにしても)、日本も考えなければいけないと思います。

これはどういうことかというと、日本の貿易の黒字は、相手国とくにアメリカの赤字であって、そのアメリカの赤字にこそ不均衡の本当の原因がある。


そしてアメリカの赤字はそもそもどこから出てきたかといえば、アメリカの消費が大きかったり、財政赤字が大きいということに端を発している。


そういう状況をなくすアメリカの努力こそが、問題解決の基本だというのです。


それはこういうことです。


1983年以来、アメリカの景気がさきほどのべたように内需中心に回復をしていますが、その内需は大幅な減税によって拡大が可能でした。


大幅な減税のために、アメリカの貯蓄の低さから、財政が赤字になる事態が生じました。


財政の赤字を埋めるために海外から資金が流入する、ドルが入ってくるということですが、そのことは、アメリカのドルを高くする結果をもたらしました。


ところが、そのドルが高くなったことは、たしかに海外からお金を引きつけるという魅力をつくり出しましたが、同時に、アメリカの輸出競争力がなくなることも生じてきました。


また、同時にドルが高くなったために海外の商品が安くなり、アメリカの輸入がふえることにもなりました。

日本の資本取引は、このところ非常に大きな赤字を記録しています。


それは世界各国に経常収支の黒字を還元させているということですし、資本の流出先は大部分がアメリカであり、そのアメリカむけの大部分は、アメリカの国債を買っているのです。


つまり「日本は貿易収支は黒字であるが、その黒字を資本というかたちで海外、とくにアメリカに戻しているという特徴があり、そのお金でもってアメリカは財政の赤字を補い、景気の回復を続けている。

したがって、日本の貿易黒字は悪いことではない、資本収支をみないで貿易だけをとらえて云々するのは不適当である」


・・・という議論です。


国際収支論という点からいえば、この議論はある程度当たっています。


現に、1988年の日本の貿易収支は950億ドル(経常収支は796億ドル)の黒字でしたが、資本収支は1309億ドルの赤字で、絶対額は黒字を上回っていました。


資本収支のなかでは証券投資が869億ドルの赤字で最も大きい赤字項目でした。


ちなみに、80年代に入ってから、総合収支は83年を除いて、毎年赤字になっています。


黒字を記録しているのは貿易収支だけです。


また、もうひとつの経常収支黒字縮小論に対する反論は、仮に黒字を小さくすることが必要であっても、その責任はアメリカにある、日本にはない、「悪いのはアメリカである」という論です。

「いま日本の輸出はかつてのような低賃金ダンピングで支えられたものではない、日本の輸出産業の賃金水準は十分に欧米並みである。


また輸出にあたって政府の補助金を受けているわけでもない。


企業と労働者が一生懸命に生産性を上げ、良い品質のものを適正な価格で売って、輸出を伸ばしたのである。


他方、輸入は、1970年代の2度にわたるオイル・ショックが、日本の産業や国民に強く省資源・省エネルギー心を高揚させ、その結果、最近では石油価格の軟化という要因もあるが、前述したようにこれらの輸入が相対的に低くなった。


エネルギーの工業生産に対する消費原単位は、80年代半ばにはエネルギー危機以前の35%にまで低下した」


かくして、日本人の正当な努力が貿易黒字になってあらわれたのであり、それを非難されるいわれはない、というのが「黒字は勤勉への正当な報酬」論や「黒字縮小不要」論を唱える人びとのひとつの根拠です。


第2の反論は、国際収支の全体の構成に着目しての議論です。


それは、日本の経済学者の一部、あるいはアメリカの経済学者の一部がいっていることです。


最近の国際取引は、ただ単にモノの取引(商品貿易)だけではなく、サービスの取引(貿易外取引)、さらには資本の取引が大きくなっているのが特徴です。


そういう点からみると、日本の貿易収支、あるいはそれにサービス収支を加えた経常収支の黒字は非常に大きいが、それと同額、ないしはそれ以上の金額を資本の流出として海外とくにアメリカに還流させているという事実があります。

前川リポートは、冒頭に日本の経常収支の黒字はGNPに対して1985年は3.6%に達したことをのべました。


そして、「これは日本経済の運営にとっても、あるいは世界の調和的な発展にとっても非常に大きな阻害要因である」としました。


この黒字を国際的に調和のとれる水準にまで小さくしなけれぽならないとうたい、いくつかの提案を行なっています。


その柱になったのは、内需拡大、市場の開放、海外直接投資の促進などです。


いずれにしても、今日の日本経済が抱える課題は、いろいろな不均衡を是正するということですが、最も核心的な課題は、国際収支の不均衡を是正することにあります。


なぜ日本はその経常収支の黒字を小さくしなければいけないか、もう少し詳しくみますと、いろいろの理由があります。


しかし、その前に、「経常収支の黒字は小さくする必要はない」、あるいは「小さくする必要があるにしても、日本がそのための努力をする必要はなく、アメリカがその責任を負わなければいけない」という議論が日本内部はもちろん、欧米のなかにもありますので、この点についてのべておきたいと思います。


まず、日本の経常収支を小さくしようとする努力は見当違いであるという批判をとりあげてみたいと思います。


そのひとつは、貿易の黒字は日本人の努力・勤勉の報酬である、というナイーブな見方であります。

日本の戦後の輸入状況は、輸入節約、つまり石油節約、原料節約ということであまりふえない状況になっていました。


そのえ、1970年代とはちがって、石油価格は1984年ごろから急速に下がるようになってきました。


これも日本の輸入がふえないことの大きな理由になって、日本の経常収支の黒字はたちまち増大していきます。


1984年以来、ほとんど倍々ゲームのようなかたちで日本の経常収支の黒字がふえ、それを経済規模、名目GNPに対してくらべてみますと、1985年にはその3.6%、86年には4%を超すという状況になりました。


これは記録的な高さでした。


86年において、対名目GNPで経常黒字が3%を超えたのは、主要工業国のなかでは日本、西ドイツ、スイスだけでした。


他方、赤字が同じく3%を超えるのはアメリカ、オーストラリア、ノルウェーですが、絶対額においては日米がそれぞれ抜きんでています。


こういう状態をうけて、当時の中曽根政権は、この経常収支の黒字を国際的に調和のとれる水準にまで小さくすることが、日本にとっても、世界にとっても必要であるという認識をもちました。


これをどういうふうにしたら実現することができるかということで、中曽根総理は私的な構造調整研究会をつくり、その考え方を求めました。


研究会は座長に前日銀総裁の前川春雄氏がつき、研究会が出した報告は1986年4月に公表されていますが、一般に「前川リポート」と呼ばれています。

ところで、飛ぶという行為は重量制限を大きく受ける。

哺乳類の大きさは、小さなトガリネズミからクジラまで、その重量比はおよそ一対一億にもおよぶが、鳥類では、ハチドリ(2.5グラム)からハクチョウ(一15ログラム)までの大きさの変化しかなく、その重量比は1対6000でしかない。

哺乳類に比較すると、鳥類の形態も大きさも変化に乏しいのは、このためである。

しかし一方で、鳥類の最大の特徴である羽毛は、丈夫で防水性があり、保温性に富んでいる。
そのため寒さにも耐えることができ、爬虫類のように冬眠する必要はないし、すぐれた飛翔能力で、寒さを避けて移動できる。

かくして鳥類は、北極から南極まで、海洋から高山まで、地球上のありとあらゆる環境に進出することに成功したのである。
現在の地球上には、およそ9000種の鳥類が知られている。

種類数では哺乳類(およそ4000種)の2倍以上の多様性をもっている。
爬虫類の種類数(およそ6000種)をもこえている。

鳥類は恐竜から進化したといわれている。

最近の説によれば、ジュラ紀の中ごろには恐竜から鳥類への分化が起き、羽毛や長くのびた指の骨、発達した胸骨などの特徴をもった近代的な鳥類は、ジュラ紀後期には出現していた。


有名な始祖鳥は、鳥類になりそこねた爬虫類だ、とする見方もある。

鳥として飛ぶためには、からだの改良が不可欠であった。
骨格は、各部で含気性のある空洞状の骨を進化させ、頭骨も軽くし、重い歯まで捨ててしまった。

体表が羽毛でおおわれたことは、体型を流線形にすることにつながり、飛翔の効率を高めている。

消化器もまた、飛翔に適応し、歯を失った代わりに、砂嚢で食物をすりつぶし、頻繁に排出物を体外に出すといった工夫がなされている。

カテゴリ

My Link!!

PET検査

日本医科大学健診医療センターは、最新鋭の機器を配備し、PET核医学認定医が専門に診断。本学付属病院との緊密な連携体制を整えています。

  • 神奈川 散骨
  • 横浜の散骨は【ファミリーホール】へ。海への散骨、家族葬、一日家族葬、一般葬など、全4つの葬儀プランを基本として、必要なものだけをプラスしていくだけ。少人数で直葬・火葬をお考えの方も是非ご相談ください。
インプラント 前橋
群馬県前橋市の歯科。インプラント、審美歯科(セラミック)、義歯、補綴、一般歯科、小児歯科、顎関節症など承っております。
キャンピングカー 買取

買取コーナーです。キャンピングカーの査定・買取ならぜひご相談ください。

賃貸 吉祥寺

賃貸アパート・賃貸マンションなどの賃貸物件は、タウンハウジング吉祥寺店へお任せ下さい。きっと、お客様にぴったりな素敵なお部屋が見つかります。

  • 湘南 賃貸
  • 湘南エリア(藤沢・辻堂・茅ヶ崎・鎌倉)の不動産売買・賃貸情報!湘南の売買・賃貸物件はお任せ下さい。
バイク査定
「バイク買取一括査定.net」はバイク査定・バイク買取のエキスパート。無料で中古バイクの買取企業に一括査定依頼ができる便利なサービスです。
中古バイク
中古バイクと新車バイクを全国のバイクショップから探すことができる「BIKET」は、新車&中古バイクの在庫検索サイトです。メーカーや価格、ショップ地域、ボディタイプ、排気量などから新車バイク&中古バイクが探せます。